2011年09月13日
(仮)柿田川調査特別委員会の設置へ
下記、5日の朝日新聞
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昔の清流 取り戻せ
2011年09月05日 朝日新聞
川面を占拠するように生える外来植物
■外来植物・景観乱すコンクリ菅 除去へ
富士山の湧き水を水源とする美しい流れで知られる清水町の柿田川。高度経済成長期の乱開発や汚水の流入で一時は見る影もなかったが、地元自然保護団体などの地道な活動で今や全国に名を知られるまでになっている。ただ、川中にはかつての構造物が残り、外来植物の繁茂も目立つ。これらを取り除き、川を昔の姿にしようという「再生計画」がスタートする。懐かしき本来の姿にはどうすれば戻るのだろうか。
■清水・柿田川で再生計画
胸まである胴長靴を着けてゆっくりと川の中に入っていく。川面には涼しい風がわたり、足には水の冷たさが伝わってくる。水は透き通り、所々でボコッ、ボコッ、と水がわき出しているのが見える。
「まずこれを撤去しなければ」。40年近くにわたって柿田川の保護活動をリードしてきた柿田川みどりのトラストの漆畑信昭会長が指さす先には、真っ茶色のコンクリートの塊が延々と続いていた。
中には直径80センチほどのヒューム管。1960年代半ば、三島地区に大規模コンビナート計画が持ち上がった際、汚水を下流に流すことを目的に設置されたものだ。コンビナート計画が中止になった後も少量の生活排水などが流れていたが、今ではほとんど無用に。上流部分からほぼ下流域まで約1キロ続いているという管は、川の景観を大きく損なう原因になっている。
目を上流に移すと、川中の至る所に豊かな水草の群生。透き通った水に映えてすがすがしいが、「それは外来種のオオカワヂシャ。放っておくとミシマバイカモやヒンジモなどの貴重な固有種がやられてしまう」と漆畑さん。遊歩道や民間の構造物など岸辺の開発にも目を向け、川の保護を図っていくべきだという。
こうした状況に国土交通省沼津河川国道事務所が音頭をとり、近く、柿田川の「自然再生計画策定協議会」を立ち上げる。
生態学や河川工学などの専門家や自然保護団体、行政が一体となって「柿田川本来の姿」を取り戻し、後世に伝えていこうという試みだ。
河川に関しては治水がメーンテーマだった国が、河川法の改正により「環境」に力を入れるようになった表れだ。同事務所の岡村和久・調査第1課長は「外来植物や構造物、土砂の堆積(たい・せき)など様々な問題が表面化してきた。この時期、清流再生事業に取り組む意味は大きい」という。
ただ、ヒューム管の撤去や川中の外来植物の除去には膨大な時間がかかることが見込まれ、重機での作業も必要となることから、「どこまでやるか」が問題となる。「何が本来の姿か」といった難しい問題も出てきそうだ。
さらにオオカワジシャなどの外来植物はここ5、6年急激に増えてきたものだといい、どこから入ってきたのかなどの基本的調査も必要になるとみられる。
同事務所では事業を5カ年計画で行う予定で、ここ1年ほどで数回会議を開き、どのような施策を展開していくかを決定。残り4年間で具体的作業を進めていく。
一方で、1日の湧水(ゆうすい)量が130万トン以上あったものが、現在100万トンほどまで減少しているという現状もある。漆畑会長は「川本体の再生だけでなく、産業界や住民に節水を広く呼びかけるとともに、何らかの規制を検討するなど、大本を守っていく必要もあるのではないか」と提起している。(菅尾保)
■柿田川
清水町の柿田川公園を起点に狩野川に至る約1・2キロ。1日約450万トンといわれる富士山の地下水の2割以上、約100万トンの湧水(ゆうすい)量がある。その清らかな流れから「21世紀に残したい日本の自然100選」や「名水100選」などに選ばれており、年間約50万人の観光客が訪れる。
一年を通じて水温が約15度と安定しており、多くの動植物が生息。ウツセミカジカやホトケドジョウ、ミシマバイカモやヒンジモといった環境省指定の絶滅危惧種も23種類以上確認されている。今年5月、国の天然記念物に指定されることになった。
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本日、全員協議会が開催された。
柿田川については、多くの議員がその課題や今後のあり方について
議会一般質問で取り上げられるなどしてきたが、
これまで議会として議論をする機会はなかった。
今回、国土交通省沼津河川国道事務所が「自然再生検討会」を設立し、
行政や有識者、自然保護団体が参加する中で、
当町議会としても柿田川の再生に向け、
意見集約する必要性があると判断し、
今回の全員協議会で特別委員会を設置したほうがいいとの
共通認識に至った。
今議会中に柿田川に関する特別委員会が設置される見込みである。
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昔の清流 取り戻せ
2011年09月05日 朝日新聞
川面を占拠するように生える外来植物
■外来植物・景観乱すコンクリ菅 除去へ
富士山の湧き水を水源とする美しい流れで知られる清水町の柿田川。高度経済成長期の乱開発や汚水の流入で一時は見る影もなかったが、地元自然保護団体などの地道な活動で今や全国に名を知られるまでになっている。ただ、川中にはかつての構造物が残り、外来植物の繁茂も目立つ。これらを取り除き、川を昔の姿にしようという「再生計画」がスタートする。懐かしき本来の姿にはどうすれば戻るのだろうか。
■清水・柿田川で再生計画
胸まである胴長靴を着けてゆっくりと川の中に入っていく。川面には涼しい風がわたり、足には水の冷たさが伝わってくる。水は透き通り、所々でボコッ、ボコッ、と水がわき出しているのが見える。
「まずこれを撤去しなければ」。40年近くにわたって柿田川の保護活動をリードしてきた柿田川みどりのトラストの漆畑信昭会長が指さす先には、真っ茶色のコンクリートの塊が延々と続いていた。
中には直径80センチほどのヒューム管。1960年代半ば、三島地区に大規模コンビナート計画が持ち上がった際、汚水を下流に流すことを目的に設置されたものだ。コンビナート計画が中止になった後も少量の生活排水などが流れていたが、今ではほとんど無用に。上流部分からほぼ下流域まで約1キロ続いているという管は、川の景観を大きく損なう原因になっている。
目を上流に移すと、川中の至る所に豊かな水草の群生。透き通った水に映えてすがすがしいが、「それは外来種のオオカワヂシャ。放っておくとミシマバイカモやヒンジモなどの貴重な固有種がやられてしまう」と漆畑さん。遊歩道や民間の構造物など岸辺の開発にも目を向け、川の保護を図っていくべきだという。
こうした状況に国土交通省沼津河川国道事務所が音頭をとり、近く、柿田川の「自然再生計画策定協議会」を立ち上げる。
生態学や河川工学などの専門家や自然保護団体、行政が一体となって「柿田川本来の姿」を取り戻し、後世に伝えていこうという試みだ。
河川に関しては治水がメーンテーマだった国が、河川法の改正により「環境」に力を入れるようになった表れだ。同事務所の岡村和久・調査第1課長は「外来植物や構造物、土砂の堆積(たい・せき)など様々な問題が表面化してきた。この時期、清流再生事業に取り組む意味は大きい」という。
ただ、ヒューム管の撤去や川中の外来植物の除去には膨大な時間がかかることが見込まれ、重機での作業も必要となることから、「どこまでやるか」が問題となる。「何が本来の姿か」といった難しい問題も出てきそうだ。
さらにオオカワジシャなどの外来植物はここ5、6年急激に増えてきたものだといい、どこから入ってきたのかなどの基本的調査も必要になるとみられる。
同事務所では事業を5カ年計画で行う予定で、ここ1年ほどで数回会議を開き、どのような施策を展開していくかを決定。残り4年間で具体的作業を進めていく。
一方で、1日の湧水(ゆうすい)量が130万トン以上あったものが、現在100万トンほどまで減少しているという現状もある。漆畑会長は「川本体の再生だけでなく、産業界や住民に節水を広く呼びかけるとともに、何らかの規制を検討するなど、大本を守っていく必要もあるのではないか」と提起している。(菅尾保)
■柿田川
清水町の柿田川公園を起点に狩野川に至る約1・2キロ。1日約450万トンといわれる富士山の地下水の2割以上、約100万トンの湧水(ゆうすい)量がある。その清らかな流れから「21世紀に残したい日本の自然100選」や「名水100選」などに選ばれており、年間約50万人の観光客が訪れる。
一年を通じて水温が約15度と安定しており、多くの動植物が生息。ウツセミカジカやホトケドジョウ、ミシマバイカモやヒンジモといった環境省指定の絶滅危惧種も23種類以上確認されている。今年5月、国の天然記念物に指定されることになった。
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本日、全員協議会が開催された。
柿田川については、多くの議員がその課題や今後のあり方について
議会一般質問で取り上げられるなどしてきたが、
これまで議会として議論をする機会はなかった。
今回、国土交通省沼津河川国道事務所が「自然再生検討会」を設立し、
行政や有識者、自然保護団体が参加する中で、
当町議会としても柿田川の再生に向け、
意見集約する必要性があると判断し、
今回の全員協議会で特別委員会を設置したほうがいいとの
共通認識に至った。
今議会中に柿田川に関する特別委員会が設置される見込みである。
Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 16:38
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