2012年05月29日

兵庫県姫路市のごみ焼却施設「エコパークあぼし」

5月15日に訪問した兵庫県姫路市のごみ焼却施設「エコパークあぼし」の視察報告を掲載。

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「エコパークあぼし」は、平成22年4月から運用を開始した施設で、ごみ焼却施設は、402t/日(134t/日×3炉)、直接溶融・資源化システム(シャフト炉式ガス化溶融炉)である。

海岸の埋立地に約15万平方mの敷地にごみ焼却施設と粗大ゴミやビンやペットボトルなどの資源ごみを回収する再資源化施設、温水プールやトレーニングジム、喫茶コーナー温浴施設を備えた健康増進センター、木工教室、自転車工房、多目的に使えるリサイクル工房、バイオ研究室などを備えた環境学習センター、剪定枝の木屑を用いてカブトムシの産卵から飼育を実践できるカブトムシホール、グランンドゴルフ場などの大芝生広場・緑地帯を備える。

建設にあたっては、昭和55年に兵庫県による姫路市網干地域改善計画策定により、兵庫県下水道用地、姫路市清掃施設用地等として浚渫土砂による約81haの海面埋め立ての決定がなされ、その後、平成16年2月に地元説明会、平成17年3月に地元自治会と新美化センター建設に関する確認書を締結、平成17年4月に新美化センター建設連絡協議会設置、同年10月に地元自治会から新美化センター建設に伴う地域活性化に向けた要望が出された。

地元自治会にもたらされた地域活性化施策は、2つの連合自治会(6つの自治会、人口1万5千人ほど)に、地区の中心に交流機能のある施設として網干町交流館を100%補助で建設(2億円)された。

また、網干地区は、神社には土俵がある相撲が盛んな地域で、観客席のあるドームのある姫路市網干南公園相撲場が1億4千万円かけて建設され、平成23年度全国中学校体育大会・第41回全国中学校相撲選手権大会も開催された。

他にも湾岸地域の道路渋滞解消のため、1.2キロの河川道路の整備を2億円かけて行われた。

「エコパークあぼし」は、海面に埋め立てられたところに立地しているため三方を海に囲まれている。
そして残りの一方に面している網干地域は、人口1万5千人ほどの2つの連合自治会に交流館建設など5億4千万円ほどの地域振興策を実施した。

また、「エコパークあぼし」自体にも温水プールや木工教室等、さまざまな健康増進、生涯学習機能を有した施設となっている。

2月に視察した磐田市クリーンセンターは、周辺5自治会(約1,300世帯)で8億円の予算が取られていたが、今回の網干地域への振興策も、かなり地元の要望を汲み取っていると思われる。

そうした地域振興策によって建設された相撲場で中学校の全国大会が開催されるなど、地元にとっては、有効に利用されていると判断できる。
兵庫県姫路市のごみ焼却施設「エコパークあぼし」
「エコパークあぼし」では、障害者の方も20人以上雇用されており、地元の雇用や地域経済活性化にも役立ち、多くの人に来てもらい、家族で楽しめる施設となっている。

焼却場という迷惑施設を他の課題と共にリンクさせて、一体的にまちづくりを行っていた。


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Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 18:15 │環境問題

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