2025年03月20日

<ふるさと納税>全国の市区町村の収支をデジタルマップ化 2023年度試算、赤字と黒字の自治体可視化

下記、昨年の12月18日の福井新聞

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ふるさと納税、全国の市区町村の収支をデジタルマップ化 2023年度試算、赤字と黒字の自治体可視化
2024年12月18日 午前6時20分 福井新聞

 ふるさと納税制度は2023年度に全国で約1千万人が利用し、寄付総額は初めて1兆円を超えた。福井新聞は、寄付額や寄付した人に対する住民税控除額などを基に試算した全市区町村の実質的な収支を示したデジタルマップを制作した。北陸では敦賀市や能登半島地震の被災自治体への寄付が多いほか、東京、大阪など都市部では減収額が上回る“赤字”となっていることが一目で分かる。


ふるさと納税制度で、2023年度の全市区町村の実質収支を示したデジタルマップの画面。収支がプラスを青、マイナスは赤で色分けした
⇒ふるさと納税、全市区町村の収支デジタルマップはこちら
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/2199883

 ふるさと納税をみる上では、集まった寄付額だけでなく、募集経費や税控除による財源の流出なども考慮する必要がある。総務省は「ふるさと納税に関する現況調査」で、全1741市区町村の①2023年度の寄付受入額②募集に要した経費③24年度の住民税(市町村民税)の控除額―を公表している。

 他自治体への寄付による住民税控除は、寄付者が住む自治体の減収となり、その75%が国から地方交付税で補てんされる。福井新聞は、寄付額から経費と住民税控除額を差し引き、補てん額を加える形で実質的な収支を試算した。

 福井県内への寄付額は多い順に、▽敦賀市(約79億9千万円)▽坂井市(約16億6千万円)▽鯖江市(約14億4千万円)▽越前市(約11億1千万円)▽越前町(約10億8千万円)。敦賀市の79億円は全国でも16位で、冷凍むきエビやカットした生ズワイガニといった返礼品が人気を集めた。県内2位の坂井市は甘エビやコメが多いという。

 総務省は返礼品の調達、送付、広報、事務にかかる経費について「寄付額の5割以下」と定めており、敦賀市の経費は寄付額の49%に当たる約39億2千万円だった。一方、敦賀市民の他自治体への寄付に伴う住民税控除額は約1億5千万円。地方交付税の補てんを踏まえると、実質的な収支は約40億3千万円となった。


2022年度(上)と23年度(下)のふるさと納税の実質収支を色分けした北陸地方の地図。23年度は石川県輪島市や珠洲市など能登半島地震の被災地で収支プラスを示す青が濃くなり、寄付が急増したことが分かる
 デジタルマップでは、全市区町村の寄付額や実質収支の上位、下位ランキング、22年度のデータも表示できる。23年度の実質収支は多い順に▽宮城県都城市(約97億8千万円)▽北海道紋別市(約97億3千万円)▽大阪市泉佐野市(約88億9千万円)▽北海道白糠町(約84億円)▽北海道別海町(約70億1千万円)―となった。

 一方、人口が多い都市部は住民税控除額が大きく、財源が流出しているとして、ふるさと納税制度の見直しを求める声が上がっている。川崎市の場合、地方交付税の不交付団体のため補てんもなく、実質収支は124億3千万円の赤字となった。

 石川県能登地方の寄付額は輪島市が22年度の5倍の約21億円、珠洲市が10倍の約11億6千万円に急増し、収支は10億円以上の黒字となった。

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清水町のデータは下記の通り

経費:
1557万9960円
返礼品の調達費、送付費、広報費、事務費など
減収額:
8585万4648円
他自治体への寄付による住民税の控除額
補てん額:
6439万986円



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Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 20:12 │ふるさと納税

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