2019年09月14日

<一般質問>循環バスに回数券・定期券の導入を

下記、一般質問原稿掲載
(実際の質問と全く同じではありません)

***

清水町では、交通弱者の生活交通の確保と公共交通空白域の解消を目的に循環バスを平成14年11月から外回りと内回りの2系統をそれぞれ8便で運行をスタートしました。

平成15年度の年間利用者数ですが、33,643人、一日当たり91.9人、一便あたり5.1人となっています。
その後、17年度には年間40,463人、一日当たり110.9人、一便あたり6.2人となりましたが、平成18年度7月から外回りの1系統となり、 平成19年度は、年間26,487人、一日当たり72.4人、一便あたり9.7人と年間の利用者の減少となりました。

その後、年間利用者は、27年度で27,598人とほぼ同じ水準で推移していましたが、平成28年度から両周りの2系統に戻り、年間39,516人、一日当たり125.1人、一便あたり7.24人と利用者の増加につながり、平成30年度では、年間46,921人、一日当たり133.7人、一便あたり8.61人となりました。

平成15年度と比べると年間の利用者数は、13,278人、1.4倍ほど利用者数が増えています。
平成17年の国勢調査での当町の高齢化率は17.0%、今年4月1日現在の高齢化率は、25.3%、後期高齢化率は、13.3%となっています。
高齢者の移動手段として循環バスの必要性は増してくると思われます。
近年は、高齢者のクルマによる交通事故の影響により、運転免許証を自主返納する人も増えており、当町では、交付手数料を補助していますが、こちらも増加傾向にあります。

さて、町は、町内循環バスの利用促進のために、これまで広報しみずに循環バスの無料券を配布、平成30年度から未就学児を無料とし、今年度からは障碍者の方を無料にし、運転免許証を返納した65歳以上の方には、循環バスを含むバスとタクシーで利用できる1枚100円の40枚綴りの助成券を発行しています。

こうした取組みのほかに、私もさらなる利用促進のための方策を提案したいと思いますが、コミュニティバスについて全国の自治体を調査すると回数券や定期券を導入している事例が見られます。
発行者からみると、回数券は綴った枚数分のサービス利用を見込めるという利点があり、利用者から見ると、割引を受ける利点があります。

県内では、島田市、富士市で回数券を導入している事例が見られます。
富士市では、電車やバスをより利用しやすくするために、「乗り継ぎ割引券」、「市内共通回数券」を平成26年4月から導入しています。
「市内共通回数券」については、平成30年4月から「岳南電車」でも利用できるようになりました。
100円券×22枚綴りを2,000円、50円券×22枚綴りを1,000円で販売し、コミュニティ交通の車内で販売しています。

島田市では、回数券(100円券12枚綴りで1,000円)は、市役所、しずてつバス島田駅前案内所、初倉公民館、六合公民館、伊久身農村環境改善センター、大津農村環境改善センター、野外活動センター「山の家」、北部ふれあいセンター、初倉西部ふれあいセンター、地域交流センター「歩歩路」、金谷南支所、金谷北支所、川根支所、伊太和里の湯で販売しています。

県外の事例を紹介しますが、愛知県大口町は、人口24,214人(8月1日現在)面積13.61㎢の町と清水町同様コンパクトな町ですが、4つのルートのコミュニティバスを運行しており、コミュニティバスの運行に積極的に取り組んでいます。
平成30年度の運行経費(契約額)は、61,781,052円で、運行負担金は48,139,952円です。
平成30年度の年間利用者数123,183人、運賃収入は、13,641,100円となっています。
ちなみに当町の平成30年度の運行委託料は22,965,120円となっています。

大口町(おおぐちちょうでは、平成17年8月からコミュニティバスの有償運行を開始し、平成18年9月30日まで実証実験をおこない、平成18年10月1日より本格的に運行を開始しています。
回数券は、平成18年2月から導入していまして、回数券11枚綴り1,000円、1日乗車券11枚綴り2,000円をバス車内と町内施設6か所で販売し、回数券利用は全体の36%程で、1日乗車券利用は3.1%程となっています。
回数券の販売実績は、(平成30年度実績)バス車内で3,940枚、販売所で385枚となっています。
なお、大口町では、企業とバスの利用に関する協定書を締結しており、運賃収入には協定締結企業の従業員の方の利用料金(パスカードというものを発行し、企業ごとに一律の金額をいただいています)を含んでいます。
回数券発行費用は、3,000枚作成で97,200円を支出しています。

定期券についても全国の事例を紹介したいと思いますが、福岡県朝倉市では、100円~300円の運賃のコミュニティバスを運行していますが、1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月の定期を導入し、金額の算出方法には、

(1)1ヶ月定期 片道利用料×2回(往復)×25日×0.80(20%割引)

(2)3ヶ月定期 片道利用料×2回(往復)×75日×0.75(25%割引)

(3)6ヶ月定期 片道利用料×2回(往復)×150日×0.70(30%割引)

1か月4,000円(1,000円お得)、3か月11,250円(3,750円お得)、6か月21,000円(9,000円お得)となっています。

当町でも回数券や定期券の導入について、検討すべきと思いますが町の考えを伺います。


【答弁】くらし安全課長
循環バスの利用者につきましては、年々増加しており、主に高齢者に御利用いただいております。
幅広い年齢層の方々に御利用いただけるよう、平成30年度から未就学児を無料とし、今年度からは障がい者を無料にする等、様々な施策を展開しているところであります。
現在、運転免許証を返納した65歳以上の方に循環バスを含むバスとタクシーで利用できる1枚100円の40枚綴りの助成券を発行しております。
議員御提案の回数券や定期券の導入につきましては、助成券の利用状況や回数券・定期券の有用性等を踏まえ、循環バスを運営する事業者とバス利用者の利便性を考慮しながら、調査、研究してまいりたいと考えております。



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Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 18:59 │一般質問交通安全

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