2018年03月17日

<一般質問>町立幼稚園の認定こども園化の検討

下記、一般質問原稿掲載

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内閣府男女共同参画局の男女共同参画白書 平成28年版を見ますと共働き世帯が1,114万世帯となり、専業主婦世帯687万世帯の1.62倍となっています。

また、昨年8月24日の静岡新聞の記事ですが、

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未就学児家庭の共働き、静岡県内で過半数に 家計不安が背景

静岡県で、6歳未満の子供がいる世帯に占める共働き世帯の割合が2015年に50・3%になり、1980年以降で初めて過半数に達した。10年比9ポイントの上昇。未就学児を抱えた夫婦の共働き化が進む背景には、少子高齢化に伴う人手不足や両立支援の充実といった社会環境の変化、各世帯の経済的不安の高まりがあるとみられる。

 国勢調査の都道府県別結果を基に、県が算出した。6歳未満の子供がいる世帯数は12万4400。このうち共働き世帯数は6万2600だった。共働き率は1980~90年代は35%前後で推移していたが、2000年ごろに上昇を始め、10年以降急上昇した。低年齢ほど増加が顕著で、0歳児の子供がいる共働き世帯数は、この15年間で1・4倍に膨らんだ。

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未就学児家庭の共働きが静岡県内で過半数に達しているとのことで、この傾向は、今後も高くなると思われます。

3歳以上児では、幼稚園でも共働きの家庭が増えてきており、幼稚園での預かり保育の数も増えていく可能性が高いと思われます。
ただ、3歳未満児は、幼稚園では受け入れていません。今後、3歳未満児の子供がいる家庭で、共働きを考えた場合、やはり保育所・保育園、小規模保育施設に預けることになります。

保育所・保育園・小規模保育施設にうまく入れればいいのですが、担当課長に事前に聞いたところ、町保育所待機児童数 H30.3.1現在で
2歳児 2人、1歳児 8人、0歳児 4人、合計 14人
とのことです。

また、昨日の段階で4月から保育所入所希望の児童のうち未確定の子がいずれも3歳未満児で9人いると聞いています。

清水町は、12年前に「しいの木保育園」が開設、7年前に南保育所が改築、5年前に「恵明キッズローズビレッジ」が開設、4年前に中央保育所に代わって「すこやか保育園」が開設され、2年前に伏見ぽんぽん保育園とアドバンかわせみ保育園が開設、さらに今年度、柿田ぽんぽん保育園が開設と、その都度、保育の需要を満たし、待機児童解消へ努力してきましたが、今後も、まだまだ、対応が必要になってくると思われます。

近年は、3歳未満児のみ預けられる定員20人未満の小規模保育施設で対応してきておりますが、こうした子たちが3歳になった際、施設探しをしないといけません。

これも担当課長に事前に確認したところ、3月1日現在で、兄弟姉妹で下の子が小規模保育施設に通い、上の子が幼稚園に通っている世帯がいくつあるか聞いたところ、8世帯ありました。

就学前の兄弟姉妹で、2つの施設に別々に預けているというのは、その家庭からすると、毎日の通園など非常に負担が増えます。

具体的に出てきた事例を紹介しますが、これは小規模保育施設と幼稚園ではなく、「すこやか保育園」と「清水西幼稚園」でのことですが、上の子を「清水西幼稚園」に下の子を「すこやか保育園」に預けている方がいるのですが、今年度、9月の運動会が重なりました。
昨年度は重ならなかったのですが、今年度は同じ日になってしまいました。
また、2月に「清水西幼稚園」で参観日、「すこやか保育園」で保育発表会とこちらも重なってしまいました。

施設が違うと、こうした問題が出てきてしまう可能性があります。
やはり、兄弟姉妹は、親の立場、子の立場とも同じ施設に通わせたほうがいいですし、当局もできる限りの配慮はしているとは思いますし、空きが出れば、優先的に他の保育所へ兄弟姉妹で通えるようにしているとは思いますが、違う施設に通わせていると、やはりこうしたケースは出てきてしまう可能性があります。

ただ、さらに保育所・保育園を整備するというのは、なかなか大変なことであるので、今後、幼稚園でも3歳未満児を預けられることも可能にした認定こども園というのも十分、調査研究してみてはと思います。

担当課長に事前に確認したところ、幼稚園の在園率ですが、2月1日現在で

清水幼稚園 定員 180人 園児84人 46.7%
清水北幼稚園 定員 180人 園児93人 51.7%
清水南幼稚園 定員 290人 園児130人 44.8%
清水西幼稚園 定員 180人 園児88人 44.5%

と3園が半分にも満たない状況です。
預かり保育の充実もあり、昨年度よりは増えてきてはいますが、子どもの数も減ってきている中で、劇的に増えることは、今のところ考えにくいと思われます。

ただ、幼稚園の認定こども園化は、いろいろ難しいことも承知しております。
3年前に清水幼稚園が改築されリニューアルオープンしましたが、以前、清水幼稚園を中央保育所と統合して民間の認定こども園を設置するとした町の方針から紆余曲折して、結局、町立のまま建て替えし、民間保育園の誘致という形になりました。

幼稚園には、幼稚園の伝統や文化があります。私も子供を幼稚園に通わせて、いろいろ感じることがありました。
幼稚園のお母さんたちは、積極的に幼稚園、子どものために活動してくれます。

清水西幼稚園では、「スマイルクラブ」という絵本や紙芝居の読み聞かせをするクラブと「おばちゃんホンポ」という子供服を中心とした「チャリティフリーマーケット」を行うサークルがあります。
PTA活動も活発で、通園班もあり、学年を超えたお母さんたちのつながりも強いです。
こうした幼稚園の文化は、いつまでも続いていってほしいと思います。
それまでの幼稚園の伝統や文化を残しつつ、同じ施設で3歳未満児の子も対応できる施設の在り方を模索してみることも、これからの幼稚園の方向性の選択肢の一つとして検討してみる必要性はあると思います。

給食室の整備や駐車場の確保などハード、ソフト両面から課題は多いですが、保護者の皆さんの意見をしっかりと反映し、3年以上の十分な移行期間も設けるなど、さまざまなプロセスを経る必要があると思います。

そこで質問ですが、「清水町子ども・子育て支援事業計画中間見直し(案)」の中で「公立幼稚園の認定こども園化について、実施に向けた課題を抽出するとともに、早期実施に向けた検討をしていきます。」とありますが、その内容と今後のスケジュールについて伺います。


【答弁】こども未来課長
預かり保育の充実等により、本年度公立幼稚園の在園児は若干増加したところでありますが、定員に対する在園率は50%を下回る状況が続いております。
一方、保育所においては、入所希望者の増加により、待機児童の発生が常態化しております。
このような中、公立幼稚園の認定こども園化は、待機児童の解消及び既存施設の有効活用を実現する有効な手段の一つであると考えており、現在、先進地事例の研究や実施に際しての課題を抽出しているところであります。
実施に当たっては、予算や時間を要することから、町子ども・子育て会議や関係各位の御意見を伺いながら慎重に検討を行い、具体的な方向性を示してまいりたいと考えております。


【まとめ】
町では、「若者世帯定住促進助成」や「三世代同居支援事業」などを行い、清水町への移住定住促進施策を行っていますが、結婚した若者世帯に清水町に住んでもらおうとアピールするならば、やはり、幼稚園、保育所・保育園が充実させることが重要だと思います。

もちろん、小学校や中学校の充実も必要でありますが、結婚した若者が二人でどこに住もうと考えた時に、共働きならば、子どもができたら保育所・保育園に待つことなく、すぐに預けることができて、しかも保育の内容が良ければ、新居を選ぶ際の重要な選択肢に入ってくると思います。

清水町には、町外の方が住んでみたいと思うだけのポテンシャルを持った十分な魅力があると思います。

町として、これまで以上に質の高い幼児期の教育・保育の総合的な提供、待機児童の解消、地域での子ども・子育て支援の充実を図っていただくように期待しまして私の質問を終わります。



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Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 21:34 │一般質問保育所・保育園・幼稚園

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