2015年08月08日
<幼稚園>広がる延長保育、増える共働き
下記4日の静岡新聞
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こち女=ママたちの再就職(2)-広がる延長保育 幼稚園、増える共働き
2015/08/04 静岡新聞 夕刊
7月下旬、平日午後3時すぎの「やよい幼稚園」(静岡市駿河区)。通常の保育時間を終え、多くの園児が降園した後も20人ほどの園児が残り、絵本やブロック遊びなどに夢中になっていた。
同園は午後2時半までの保育時間を過ぎた後も、希望があれば、午後6時まで延長して園児を預かる。いわゆる「預かり保育」だ。通院やきょうだいの参観会など、理由は問わないが、多くは母親の就労。早朝や盆を除く夏休み期間も平日は毎日実施する。
「“幼稚園ママ”というと、専業主婦家庭と思われがちだが、共働きも増えている」と話すのは、同市清水区の私立幼稚園長(66)。本年度、同園を利用する共働き家庭は約3割。預かり保育の年間利用園児数は、10年前と比べて2倍以上。約400人のうち、毎日30人程度が延長保育を利用している。要望を受け本年度から、預かり時間を30分延長。午後5時半までとした。
■預かり98%
県内の私立幼稚園200園のうち、98%の196園が「預かり保育」を実施している。長期休暇の対応や預かり時間に差はあるが、「要望は確実に高まっている」(県私学振興課)。仕事と育児の両立支援の一環として、預かり保育に積極的な園に対して県は補助額を増額している。
一方、4月にスタートした子ども・子育て支援新制度では、保育を利用できる親の就労要件が緩和され、短時間、勤務や求職中の女性にも保育園や認定こども園への入所を希望できるよう門戸が開かれた。未就学児の預け先の受け皿拡大は進むが、待機児童解消問題は依然深刻で空きは少ない。共働き家庭のニーズをくんだ私立幼稚園の延長保育を利用して、再就職に挑む母親たちが増えている。
■働く背中
「子どもが幼稚園に入り、自分の自由になる時間ができてようやく仕事を再開したいと思った」。5カ月間の求職期間を経て4月から半年契約のパートで働き始めた女性(37)も、幼稚園の預かり保育を利用している。
「週3~4日、家から通える範囲で短時間」が求職の絶対条件だった。結婚前は都内のメーカーで研究員として働いていたが、転勤族の夫との結婚を機に退職。不妊治療の末、ようやく授かった一人娘(4)との時間はいとおしい。これまでは「小さな子どもを預けてまで仕事をしたくない」と、子育てに専念してきた。
夫は数週間休みなしで働き続けたり、休みがあっても月3日だったり。育児協力は「あてにできない」。近くに頼れる実家もなく、希望通りの就労スタイルで働けるのは幼稚園の預かり保育があってこそ。1日6時間、午後3時半か午後5時までの交代勤務で、延長保育を利用している。
夫の収入だけに頼り続けるのは不安だ。一方で母親が働き続けていれば、子どもが小学生になった時、放課後や長期休暇など、成長とともに、新たに預け先をどう確保するかという不安はある。しかし、今は仕事よりも子育てが優先。柔軟に働きながら「楽しく働く母親の背中」を見せていきたい。
◇……………………◇
■「預け先」が壁61%
県中小企業団体中央会が行った母親調査で「働く上でのハードル」(複数回答)は、「子どもがまだ小さい」が63.2%、保育所や学童などの「預け先」を壁と感じる人も61.0%。「家族の理解や協力」(39.3%)、「働くことに対する覚悟」(26.8%)と続いたが、子どもの問題を障壁に感じる女性が多いことが浮き彫りになった。
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清水町も来年度から幼稚園の延長保育、夏休み等の預かり保育を実施するため、
エアコンの設置を今年度中に行う。
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こち女=ママたちの再就職(2)-広がる延長保育 幼稚園、増える共働き
2015/08/04 静岡新聞 夕刊
7月下旬、平日午後3時すぎの「やよい幼稚園」(静岡市駿河区)。通常の保育時間を終え、多くの園児が降園した後も20人ほどの園児が残り、絵本やブロック遊びなどに夢中になっていた。
同園は午後2時半までの保育時間を過ぎた後も、希望があれば、午後6時まで延長して園児を預かる。いわゆる「預かり保育」だ。通院やきょうだいの参観会など、理由は問わないが、多くは母親の就労。早朝や盆を除く夏休み期間も平日は毎日実施する。
「“幼稚園ママ”というと、専業主婦家庭と思われがちだが、共働きも増えている」と話すのは、同市清水区の私立幼稚園長(66)。本年度、同園を利用する共働き家庭は約3割。預かり保育の年間利用園児数は、10年前と比べて2倍以上。約400人のうち、毎日30人程度が延長保育を利用している。要望を受け本年度から、預かり時間を30分延長。午後5時半までとした。
■預かり98%
県内の私立幼稚園200園のうち、98%の196園が「預かり保育」を実施している。長期休暇の対応や預かり時間に差はあるが、「要望は確実に高まっている」(県私学振興課)。仕事と育児の両立支援の一環として、預かり保育に積極的な園に対して県は補助額を増額している。
一方、4月にスタートした子ども・子育て支援新制度では、保育を利用できる親の就労要件が緩和され、短時間、勤務や求職中の女性にも保育園や認定こども園への入所を希望できるよう門戸が開かれた。未就学児の預け先の受け皿拡大は進むが、待機児童解消問題は依然深刻で空きは少ない。共働き家庭のニーズをくんだ私立幼稚園の延長保育を利用して、再就職に挑む母親たちが増えている。
■働く背中
「子どもが幼稚園に入り、自分の自由になる時間ができてようやく仕事を再開したいと思った」。5カ月間の求職期間を経て4月から半年契約のパートで働き始めた女性(37)も、幼稚園の預かり保育を利用している。
「週3~4日、家から通える範囲で短時間」が求職の絶対条件だった。結婚前は都内のメーカーで研究員として働いていたが、転勤族の夫との結婚を機に退職。不妊治療の末、ようやく授かった一人娘(4)との時間はいとおしい。これまでは「小さな子どもを預けてまで仕事をしたくない」と、子育てに専念してきた。
夫は数週間休みなしで働き続けたり、休みがあっても月3日だったり。育児協力は「あてにできない」。近くに頼れる実家もなく、希望通りの就労スタイルで働けるのは幼稚園の預かり保育があってこそ。1日6時間、午後3時半か午後5時までの交代勤務で、延長保育を利用している。
夫の収入だけに頼り続けるのは不安だ。一方で母親が働き続けていれば、子どもが小学生になった時、放課後や長期休暇など、成長とともに、新たに預け先をどう確保するかという不安はある。しかし、今は仕事よりも子育てが優先。柔軟に働きながら「楽しく働く母親の背中」を見せていきたい。
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■「預け先」が壁61%
県中小企業団体中央会が行った母親調査で「働く上でのハードル」(複数回答)は、「子どもがまだ小さい」が63.2%、保育所や学童などの「預け先」を壁と感じる人も61.0%。「家族の理解や協力」(39.3%)、「働くことに対する覚悟」(26.8%)と続いたが、子どもの問題を障壁に感じる女性が多いことが浮き彫りになった。
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清水町も来年度から幼稚園の延長保育、夏休み等の預かり保育を実施するため、
エアコンの設置を今年度中に行う。
Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 17:01
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