2023年12月19日

自治体がお年寄りの「eスポーツ」に力…「地域との交流の場」に リハビリ施設では県外施設との交流戦も 静岡・島田市、沼津市

下記、9月30日の静岡朝日テレビ

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自治体がお年寄りの「eスポーツ」に力…「地域との交流の場」に リハビリ施設では県外施設との交流戦も 静岡・島田市、沼津市
9/30(土) 18:41配信 静岡朝日テレビ


 世界で人気が高まっている、eスポーツ! eスポーツとは、「エレクトリック・スポーツ」のこと。ビデオゲーム対戦することを、スポーツ競技として捉えたときの名称です。

 日本でも、賞金総額が1億円を超える大会が開催されるなど、盛り上がりを見せています。

「eスポーツ体験会」

 その熱の高まり、静岡県では意外なところで…。

プロeスポーツプレーヤー 高橋勇介さん
「右の人漕いで!OK はい次左左左左左! 行け行け行け行け!」
「右の人漕いで!行ける行ける行ける!」
「OK ナイスクリア!」

 この日行われていたのは島田市が企画した高齢者向けの「eスポーツ体験会」。今年度から市が新たな取り組みとして始めた「eスポーツ教室事業」の一環です。挑戦するゲームは、曲のリズムに合わせて太鼓を叩く「太鼓の達人」。

島田市職員「せーの、まだまだまだ。」「せーの。」
島田市職員「連打!」

「eスポーツ体験会」

 続いて、大人数で体を動かして楽しむ体験型ゲームにも挑戦!

プロeスポーツプレーヤー 高橋勇介さん
「左左左!回せ回せ回せ回せ!」
「回せー!OKOK。次右右右右!右右右右!」

「成功です!すばらしい」

大久保勉課長

 それにしても、なぜ市の事業でeスポーツなんでしょうか?

静岡・島田市包括ケア推進課 大久保勉課長:「退職をされて、一線を離れて、だんだん家の中にこもってしまうようなことを解消していかなくてはならない。新しいものを高齢者の方に体験していただく、それが(高齢者の)社会参加、地域との交流の場というような形で、(つながる)1つのツールとして、(eスポーツを)使えればいいと考えている」

孫と

 この日の午後は、週に一度の教室開放日。一度体験会に出た人は自由に参加できるため、来ているのは、いわばリピーターです。

中にはお孫さんと来ている人の姿も…
Q.よく来る?
A.「毎回来てます」
Q.おばあちゃんと太鼓の達人やってどうだった?
孫「楽しかった」

70代女性「夢中になりますね、やってて。子どもがボケ防止にやった方がいいんじゃないかってことで、家でもちょっと、(ゲームを)やってます」

別の70代女性「楽しいです。家で1人でいるよりはね、楽しいです。一度だけ体験教室来たら、とても楽しくて病みつきになりました」


通所型のリハビリテーション施設では
沼津市の通所型のリハビリテーション施設

 高齢者が直面する課題に対し、eスポーツを活用しようという取り組みは、こんなところでも…。

 沼津市にある、通所型のリハビリテーション施設。こちらでは2年前から、eスポーツ導入へ取り組みをスタート。現在は週5日、1日2回、施設の利用者が、eスポーツを楽しめる時間を設けています。この施設がeスポーツを本格的に取り入れようと考えた理由は…。

医療法人友愛会経営戦略室 柳田礼央さん:「以前までは、ごく一般的な運動や、体操を提供する施設だったんですけども、(eスポーツは)より楽しく、他者とのコミュニケーションも取りながら出来る。ぜひ当施設でも(eスポーツを)取り入れてみたいと思ったのがきっかけ」

宮本凌助さん

デイケアさとやま理学療法士 宮本凌助さん「当初は、なんだか難しそうとか、やりたくないとか、恥ずかしいといった理由で、なかなか最初のワンプレーに踏み出せないというのがあった。点数の競い合い、そういった所も見られるようになって、競争しながらコミュニケーションを取れるきっかけになっているような印象」

県外の施設との交流戦も
県外の施設との交流戦も

 利用者にも好評だという、eスポーツ。ここに来て、思いがけない展開となっています。

Q.どういう目的でお2人はプレー?
医療法人友愛会経営戦略室 柳田礼央さん:「今、この2名は、県外の別の施設と交流戦を企画しておりまして、そちらのために練習をしています」

 なんと、こちらの施設での取り組みを知った和歌山県内の施設が、オンラインでの交流戦を申し込んできたのです。後日、実際に6対6の交流戦が行われ、沼津市の施設が5-1で勝利しました。

Q.eスポーツをやるようになって良かった点
80代女性の出場者「いいですね、活性化になってね。皆さんとのお話も弾んで、楽しくやってます」


医療法人友愛会経営戦略室 柳田礼央さん:「将来的には、シニアeスポーツ運営のノウハウを蓄積していって、(eスポーツに取り組む)施設が、地域で増えていくことにつながれば、素晴らしい


市が「出前体験会」 おばあちゃんも孫世代と
「出前体験会」

Q.これから何を?
島田市包括ケア推進課 川本実子係長:「今から地域でのeスポーツの出前体験会をやります」

 島田市では、eスポーツ体験会に加え、eスポーツの出前体験会も積極的に開催しています。

Q.eスポーツ出前体験会を行う理由

島田市 川本実子係長:「高齢者の方が多いものですから、より高齢者の身近な場所でやってもらいたいという要望がある。この場所では駄菓子屋もやっておりまして、子どもと一緒に、eスポーツを交流して体験したいというご要望があったので」

孫と参加する人も

 早速、eスポーツの出前体験会がスタート。会場には高齢者だけでなく、子どもたちの姿もありました。

Q.祖父母くらいの年齢の人と普段ゲームする事は?
子ども「それはない。」

Q.一緒にゲームした感想は?
子ども「楽しかった。」

Q.eスポーツを孫と一緒にやってみて
祖母「ゲームはあまりやっちゃいけないよって(孫に)言ってるんですけど、いざ自分がゲームやってみると、結構楽しいんですよね」

孫「結構うまかった。思った以上に」

島田市 川本実子係長:「(地域の方々に)eスポーツを活動の中に取り入れて頂いて、きょうみたいな多世代間交流につなげて、地域を活性化していっていただければ。それによって、高齢者の方たちが地域の通いの場に、参加するようになっていただければと思います」

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自分が20代で特別養護老人ホームの介護職員をしていた時、
片麻痺の高齢者に片手で操作できるコントローラーで
ファミコンをやらせてみたことがある。

eスポーツという言葉がない時代からテレビゲームは、
高齢者や障碍者も一緒になって楽しめるものとして有効だった。

近年は、eスポーツイベントを自治体が開催するなど
地域活性化に活用している事例が見られる。



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Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 17:12 │高齢者介護

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