2016年10月05日
<学習支援・食事提供>特定非営利活動法人Kacotam
今日は、札幌市と苫小牧市で小中学生・高校生に学習支援と食事提供を行っている
特定非営利活動法人Kacotam(カコタム)の高橋 勇造理事長の話を聞く。

カコタムは、2012年1月(14年3月法人化)に設立された。
すべての子供たちが学びの機会に出会い、
自己実現に向けて挑戦できる社会を実現することをビジョンとし、
「環境に左右されない楽しい学びの場をすべての子供たち・若者へ」をミッションとしている。
事業内容は、児童養護施設の子供たちや、
一人親家庭、親の失業や病気、経済的理由、
家庭環境など、十分な学習環境にない子どもたちへの総合的な学習支援を行っており、
下記の4つの事業を行っている。
<スタサポ事業>
主に一人親家庭・生活保護受給家庭・親が離職や入院・経済的な理由などにより十分な家庭環境にない子供たちを対象とした各地域拠点における総合的な学習支援。 5拠点 拠点により1回
→学習形態 子供一人に対してカコタムメンバー一人のマンツーマン学習
→使用教材 子どもが普段使っている教科書・ワークなどのほか、必要に応じてカコタムが用意したテキスト
小学生9人、中学生17人 合計26人
<学ボラ事業>
児童養護施設やファミリーホーム等の児童福祉施設の子どもを対象とした学習支援。各施設のニーズに合わせ、通年での支援や定期テスト前の学習支援を行う。12拠点
小学生25人、中学生62人、高校生15人 合計102人
<リラーニング事業>
過去に経済的理由や家庭環境により、改めて学びなおしたい若者への学習支援。個別対応で実施。 1拠点
<スクールサポート事業>
定時制高校の授業をサポートする 1拠点
以上の事業を学生66人、社会人32人の合計98人のメンバーで支援を行っている。
メンバーは、すべて無償ボランティアで行っており、
交通費のみ1回500円を支払っている。
メンバーは、ホームページやフェイスブックなどネットでの応募が多い。
また、大学内にカコタムを支援するサークルがある大学もある。
特に教育系学部の学生というわけではなく、
その他の専門の学生が多い。
学習支援であり、学力向上が目的ではない。
子供たちが何をやりたいか、
どういった進学を考えているか、
そのための教材代、生活費を一緒に計算する。
進学相談は本人のみで親御さんとは話はしていない。
参加している子は、最初はいやいやだけど2~3回もくれば、
楽しみにしてくる子が多い。
経済的なものでの相談が圧倒的に多い。
発達障害の子が2割、不登校の子が1~2割。
食事の提供は、1つの拠点で行っており、
学習支援をしている子たちのみを対象にしている。
最初は、有料だったが、
今は無料で行っている。
昨年度は年間3,189,294円の収益で
うち寄付金865,263円、
民間団体助成金1,446,000円、
その他がほぼ事業収益。
(まとめ)
カコタムは、2012年1月(14年3月法人化)に設立された。
すべての子供たちが学びの機会に出会い、自己実現に向けて挑戦できる社会を実現することをビジョンとし、「環境に左右されない楽しい学びの場をすべての子供たち・若者へ」をミッションとしている。
事業内容は、児童養護施設の子供たちや、一人親家庭、親の失業や病気、経済的理由、家庭環境など、十分な学習環境にない子どもたちへの総合的な学習支援を行っており、下記の4つの事業を行っている。
<スタサポ事業>
主に一人親家庭・生活保護受給家庭・親が離職や入院・経済的な理由などにより十分な家庭環境にない子供たちを対象とした各地域拠点における総合的な学習支援。 5拠点 拠点により1回
→学習形態 子供一人に対してカコタムメンバー一人のマンツーマン学習
→使用教材 子どもが普段使っている教科書・ワークなどのほか、必要に応じてカコタムが用意したテキスト
小学生9人、中学生17人 合計26人
<学ボラ事業>
児童養護施設やファミリーホーム等の児童福祉施設の子どもを対象とした学習支援。各施設のニーズに合わせ、通年での支援や定期テスト前の学習支援を行う。12拠点
小学生25人、中学生62人、高校生15人 合計102人
<リラーニング事業>
過去に経済的理由や家庭環境により、改めて学びなおしたい若者への学習支援。個別対応で実施。 1拠点
<スクールサポート事業>
定時制高校の授業をサポートする 1拠点
以上の事業を学生66人、社会人32人の合計98人のメンバーで支援を行っている。
メンバーは、すべて無償ボランティアで行っており、交通費のみ1回500円を支払っている。
メンバーは、ホームページやフェイスブックなどネットでの応募が多い。また、大学内にカコタムを支援するサークルがある大学もある。特に教育系学部の学生というわけではなく、その他の専門の学生が多い。
あくまでも学習支援であり、学力向上が目的ではない。子供たちが何をやりたいか、どういった進学を考えているか、そのための教材代、生活費を一緒に計算する。
進学相談は本人のみで親御さんとは話はしていない。参加している子は、最初はいやいやだけど2~3回もくれば、楽しみにしてくる子が多い。
経済的なものでの相談が圧倒的に多く、発達障害の子が2割、不登校の子が1~2割程度いる。
食事の提供は、1つの拠点で行っており、学習支援をしている子たちのみを対象にしている。最初は、有料だったが、今は無料で行っている。
昨年度は年間3,189,294円の収益でうち寄付金865,263円、民間団体助成金1,446,000円、その他がほぼ事業収益。
<考察>
近年、こども食堂が注目され、全国的にそうした活動をしている団体が増えているが、一方で貧困家庭というレッテル張りにされるという評論もあり、その点を高橋理事長に質問してみたが、そうしたことはないという。
カコタムは、学習支援を出発点としており、何らかの事情を抱えた家庭や子供たちが通っているが、子どもの居場所として居心地の良さを感じ、社会的家族機能を有しているのだと思われる。
以前聴いた藤原和博氏(元大阪府知事特別顧問)講演で子どもには、ナナメの関係が必要と言われた。
タテの関係は親子、先生・生徒。ヨコの関係は友達同士。地域社会が後退していて、何が不足しているかというとナナメの関係。
住宅を例に出すとタテは柱、ヨコは梁。柱と梁だけでは、ちょっとした地震で家が倒れる。だからナナメの筋交いを多く入れないといけない。筋交いをどれくらい多く入れるかが人間関係をどれくらい強くするか決まる。
ちょっといじめらてもナナメの関係があれば対処できる。おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん、お兄ちゃん、お姉ちゃんといった利害関係のない第三者が必要で、肉親でなくてもいいのでコミュニケーションを気軽に取れるナナメの関係を豊かにすることが必要とのことである。
「親から家から出て行け」と言われてもナナメの関係で癒されたり勇気づけられたりするものである。
カコタムのスタッフは、大学生が多く、担当を決めて1年間張り付いて相談にのっているという。
きっと子供たちのよき、お兄さんお姉さんとしてナナメの関係が築けていて、子供たちの筋交いとなって支えているのだと想像する。
昔の家族や地域にあったが、現在では失われたり、薄くなったりしてしまっている機能をうまく補完した事例だと感じた。
子ども達の人間関係を網の目のようにネットでとらえ、地域で育てていく活動を今後、ますます活発にしていく必要がある。
そのためには、子どもや高齢者、障碍者などさまざまな地域の方が関われる居場所のようなところが、これからのまちづくりを考える上で重要であると改めて認識した。
特定非営利活動法人Kacotam(カコタム)の高橋 勇造理事長の話を聞く。
カコタムは、2012年1月(14年3月法人化)に設立された。
すべての子供たちが学びの機会に出会い、
自己実現に向けて挑戦できる社会を実現することをビジョンとし、
「環境に左右されない楽しい学びの場をすべての子供たち・若者へ」をミッションとしている。
事業内容は、児童養護施設の子供たちや、
一人親家庭、親の失業や病気、経済的理由、
家庭環境など、十分な学習環境にない子どもたちへの総合的な学習支援を行っており、
下記の4つの事業を行っている。
<スタサポ事業>
主に一人親家庭・生活保護受給家庭・親が離職や入院・経済的な理由などにより十分な家庭環境にない子供たちを対象とした各地域拠点における総合的な学習支援。 5拠点 拠点により1回
→学習形態 子供一人に対してカコタムメンバー一人のマンツーマン学習
→使用教材 子どもが普段使っている教科書・ワークなどのほか、必要に応じてカコタムが用意したテキスト
小学生9人、中学生17人 合計26人
<学ボラ事業>
児童養護施設やファミリーホーム等の児童福祉施設の子どもを対象とした学習支援。各施設のニーズに合わせ、通年での支援や定期テスト前の学習支援を行う。12拠点
小学生25人、中学生62人、高校生15人 合計102人
<リラーニング事業>
過去に経済的理由や家庭環境により、改めて学びなおしたい若者への学習支援。個別対応で実施。 1拠点
<スクールサポート事業>
定時制高校の授業をサポートする 1拠点
以上の事業を学生66人、社会人32人の合計98人のメンバーで支援を行っている。
メンバーは、すべて無償ボランティアで行っており、
交通費のみ1回500円を支払っている。
メンバーは、ホームページやフェイスブックなどネットでの応募が多い。
また、大学内にカコタムを支援するサークルがある大学もある。
特に教育系学部の学生というわけではなく、
その他の専門の学生が多い。
学習支援であり、学力向上が目的ではない。
子供たちが何をやりたいか、
どういった進学を考えているか、
そのための教材代、生活費を一緒に計算する。
進学相談は本人のみで親御さんとは話はしていない。
参加している子は、最初はいやいやだけど2~3回もくれば、
楽しみにしてくる子が多い。
経済的なものでの相談が圧倒的に多い。
発達障害の子が2割、不登校の子が1~2割。
食事の提供は、1つの拠点で行っており、
学習支援をしている子たちのみを対象にしている。
最初は、有料だったが、
今は無料で行っている。
昨年度は年間3,189,294円の収益で
うち寄付金865,263円、
民間団体助成金1,446,000円、
その他がほぼ事業収益。
(まとめ)
カコタムは、2012年1月(14年3月法人化)に設立された。
すべての子供たちが学びの機会に出会い、自己実現に向けて挑戦できる社会を実現することをビジョンとし、「環境に左右されない楽しい学びの場をすべての子供たち・若者へ」をミッションとしている。
事業内容は、児童養護施設の子供たちや、一人親家庭、親の失業や病気、経済的理由、家庭環境など、十分な学習環境にない子どもたちへの総合的な学習支援を行っており、下記の4つの事業を行っている。
<スタサポ事業>
主に一人親家庭・生活保護受給家庭・親が離職や入院・経済的な理由などにより十分な家庭環境にない子供たちを対象とした各地域拠点における総合的な学習支援。 5拠点 拠点により1回
→学習形態 子供一人に対してカコタムメンバー一人のマンツーマン学習
→使用教材 子どもが普段使っている教科書・ワークなどのほか、必要に応じてカコタムが用意したテキスト
小学生9人、中学生17人 合計26人
<学ボラ事業>
児童養護施設やファミリーホーム等の児童福祉施設の子どもを対象とした学習支援。各施設のニーズに合わせ、通年での支援や定期テスト前の学習支援を行う。12拠点
小学生25人、中学生62人、高校生15人 合計102人
<リラーニング事業>
過去に経済的理由や家庭環境により、改めて学びなおしたい若者への学習支援。個別対応で実施。 1拠点
<スクールサポート事業>
定時制高校の授業をサポートする 1拠点
以上の事業を学生66人、社会人32人の合計98人のメンバーで支援を行っている。
メンバーは、すべて無償ボランティアで行っており、交通費のみ1回500円を支払っている。
メンバーは、ホームページやフェイスブックなどネットでの応募が多い。また、大学内にカコタムを支援するサークルがある大学もある。特に教育系学部の学生というわけではなく、その他の専門の学生が多い。
あくまでも学習支援であり、学力向上が目的ではない。子供たちが何をやりたいか、どういった進学を考えているか、そのための教材代、生活費を一緒に計算する。
進学相談は本人のみで親御さんとは話はしていない。参加している子は、最初はいやいやだけど2~3回もくれば、楽しみにしてくる子が多い。
経済的なものでの相談が圧倒的に多く、発達障害の子が2割、不登校の子が1~2割程度いる。
食事の提供は、1つの拠点で行っており、学習支援をしている子たちのみを対象にしている。最初は、有料だったが、今は無料で行っている。
昨年度は年間3,189,294円の収益でうち寄付金865,263円、民間団体助成金1,446,000円、その他がほぼ事業収益。
<考察>
近年、こども食堂が注目され、全国的にそうした活動をしている団体が増えているが、一方で貧困家庭というレッテル張りにされるという評論もあり、その点を高橋理事長に質問してみたが、そうしたことはないという。
カコタムは、学習支援を出発点としており、何らかの事情を抱えた家庭や子供たちが通っているが、子どもの居場所として居心地の良さを感じ、社会的家族機能を有しているのだと思われる。
以前聴いた藤原和博氏(元大阪府知事特別顧問)講演で子どもには、ナナメの関係が必要と言われた。
タテの関係は親子、先生・生徒。ヨコの関係は友達同士。地域社会が後退していて、何が不足しているかというとナナメの関係。
住宅を例に出すとタテは柱、ヨコは梁。柱と梁だけでは、ちょっとした地震で家が倒れる。だからナナメの筋交いを多く入れないといけない。筋交いをどれくらい多く入れるかが人間関係をどれくらい強くするか決まる。
ちょっといじめらてもナナメの関係があれば対処できる。おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん、お兄ちゃん、お姉ちゃんといった利害関係のない第三者が必要で、肉親でなくてもいいのでコミュニケーションを気軽に取れるナナメの関係を豊かにすることが必要とのことである。
「親から家から出て行け」と言われてもナナメの関係で癒されたり勇気づけられたりするものである。
カコタムのスタッフは、大学生が多く、担当を決めて1年間張り付いて相談にのっているという。
きっと子供たちのよき、お兄さんお姉さんとしてナナメの関係が築けていて、子供たちの筋交いとなって支えているのだと想像する。
昔の家族や地域にあったが、現在では失われたり、薄くなったりしてしまっている機能をうまく補完した事例だと感じた。
子ども達の人間関係を網の目のようにネットでとらえ、地域で育てていく活動を今後、ますます活発にしていく必要がある。
そのためには、子どもや高齢者、障碍者などさまざまな地域の方が関われる居場所のようなところが、これからのまちづくりを考える上で重要であると改めて認識した。
Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 22:48
│視察・研修│生活保護・生活困窮者