2012年04月30日

<不育症>自治体支援 鈍い動き

下記、2月19日の朝日新聞

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不育症支援 鈍い動き
2012年02月19日 朝日新聞

 妊娠しても、流産を繰り返す「不育症」。適切な検査、治療を受ければ、8割以上の人が出産できるとの調査結果もあるが、高額な検査、治療費など患者への負担は大きい。他県では少子化対策として助成を始める自治体も増えつつあるが、県内自治体の動きは鈍い。

 ■治療や検査負担ずしり 原因は様々、悩む患者

 2009年の年末、掛川市の女性(35)は、3度目の流産を経験した。妊娠8週目。前回の検診で胎児の心拍が確認できたばかりだった。2度目の流産はその年の3月、妊娠6週目だった。10カ月間に2度の手術を受けた。

 「何で私ばっかり。何がいけなかったの」。年明けに届いた友人の年賀状には、成長する子や生まれた子どもの写真ばかり。余計に気持ちが落ち込んだ。「私の気持ちなんてわかってくれない」と夫(41)にイライラをぶつけた。

 「原因を知りたい」と、2度目の流産後にインターネットで知った「不育症」を疑い、検査を受けた。

 浜松市の総合病院や横浜市の専門病院で血液などを検査したが、原因は分からなかった。血液の流れを良くして胎児に栄養が届きやすくするよう、処方されたアスピリンを飲んでいる。費用は約15万円かかった。

 女性は「子どもは欲しいけど、年齢的に焦りはある。『不育症』に対する情報が少なく、検査や治療費の負担も大きい」と話す。

 不育症の原因は、夫婦いずれかの染色体の異常や、免疫の異常で胎盤に血塊が出来やすい「抗リン脂質抗体症候群」などが考えられる。ただ、原因が分からないことも珍しくない。

 同症候群の場合はアスピリンの服用のほか、血栓を溶かす効果のあるヘパリンを点滴したり、自己注射したりする。厚生労働省の調査では、専門の医療機関で治療を受けた人の8割以上が出産することが出来た。

 「『不育症』をあきらめない」の著書がある有隣厚生会東部病院(御殿場市茱萸沢)の牧野恒久院長(72)は「流産による悲しみや心の痛みは大きいが、諦めずに専門外来のある医療機関に相談して欲しい」と話す。

 ■他県では助成始まる

 ただ、不育症の検査や治療は保険適用外が多い。

 不育症への公的支援を求める「不育症そだってねっと」(神奈川県)が会員96人に聞いたところ、出産までの費用は平均104万円。今年1月からヘパリンの自己注射には保険が適用されるようになったが、該当するのは患者の一部との意見もある。

 こうしたなか、神奈川県大和市は昨年10月から、1年度あたり上限30万円で治療費の半額助成を始めた。担当者は「既に10件以上の問い合わせがある。今後も支援し、少子化対策にもつなげたい」と話す。

 岡山県真庭市は2010年4月から助成を続ける。同市健康推進課の大熊江美子総括参事は「自治体が支援し、広報することで、患者の掘り起こしにもつながる」と意義を述べる。

 一方、県内では動きが鈍い。県こども家庭課の担当者は「患者の実態や医療機関の窓口も把握していない。来年度以降、実態把握に努めたい」と述べるにとどまる。各市町も「財源や人手が足りない」「近隣市町の動向を見ながら判断する」などと、積極的に取り組む姿勢は見えない。

 不育症そだってねっとの工藤智子代表(36)は「まだまだ不育症の認知度は低く、流産経験は他人には話しづらいもの。自治体などに相談窓口があるだけでも違う」と話している。(土肥修一)

 ◇不育症 妊娠はしても流産や死産を繰り返し、生きた子が生まれない状態をいう。厚生労働省によると、一般的には2回以上連続して流産や死産をした場合に診断される。患者は国内に推計約140万人。女優の間下このみさんも不育症の原因の一つ「抗リン脂質抗体症候群」と診断され、治療を受けて出産した。

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不育症については、
石垣議員が3月議会で質問している。
http://www.town.shimizu.shizuoka.jp/gikai/gikai00020.html

清水町では、平成21年度から第2子まで町単独で5万円、
年2回、通算5年間、特定不妊治療の助成をしている。

申請件数は、平成21年度が8件、平成22年度が13件。

県では、
1回の治療につき15万円まで、
1年度当たり2回を限度に助成している。
(1年目の申請に限り、1年度当たり最大3回まで申請ができる。)

助成の対象期間は通算で5年間で、最大10回まで助成可能。(年度は連続する必要はない)。
http://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-140/kokatei/funin1.html

町長は、不育症については、国の動向に注視しながら
検討していくと述べている。


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Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 14:19 │子育て

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