2021年10月24日

<7月の豪雨から3カ月>復旧進む黄瀬川 災害相次いだ“原因”は(静岡県)

下記、19日の静岡放送

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7月の豪雨から3カ月 復旧進む黄瀬川 災害相次いだ“原因”は(静岡県)
10/19(火) 20:09配信 静岡放送(SBS)


 2021年7月の豪雨で沼津市や清水町を流れる黄瀬川では橋が壊れたり家が流されたりなど被害が相次ぎました。3カ月以上が経ち復旧が進む中、災害が相次いだ原因が少しずつわかってきました。

 <7月3日 中西結香記者>「清水町の黄瀬川を渡る橋です。大雨の影響でしょうか。水の勢いが強く、橋が崩れ落ちています」
 県東部を中心に被害が出た2021年7月の豪雨。沼津市と清水町との間に架かる黄瀬川大橋では川底が削られ、橋脚が傾き、橋が折れ曲がりました。被害から3カ月が経ちました。

 <中西結香記者>「黄瀬川大橋では、仮橋が設置され車が速度を落としながらも、次々と渡っていきます」
 国交省は倒れた橋脚を取り除き応急の橋を組み立て、被害から約2カ月後に車が通れるようになりました。県によりますと今後は、今の橋の横に仮設の橋を作り、本格的な復旧を進める方針です。黄瀬川大橋が崩れた日、周辺では家が流されたり川岸が崩れたりするなど被害が相次ぎました。なぜ、黄瀬川で被害が集中したのでしょうか。

 <国交省沼津河川国道事務所 栗山康弘課長>「黄瀬川は、水位が急激に上昇して、そのあと急激に下降するという特徴がある。今回も同様に上昇したあとに下降したが、そのあとまた水位が上昇し、高水位が長時間続いたのが今回の洪水の特徴」
 黄瀬川周辺で約110軒が浸水した1976年8月9日の集中豪雨。黄瀬川の水位は過去最高の5メートル45センチに達しました。本宿の観測点で「はん濫注意水位」を超えていたのは3時間ほどでした。ところが2021年7月3日は前日から降り続いた雨で「はん濫注意水位」超えが7時間以上続き、橋が壊れた午前9時頃に5メートル37センチに上昇しました。しかし、今回の被害の原因は水位上昇だけではないようです。川沿いの家が流された沼津市大岡の現場です。

 <県沼津土木事務所 田中昇主査>「地形的にも河川が湾曲していて、出水時に水が強く当たる水衝部になる」
 護岸が流された場所は川の湾曲部です。土が削られやすくなるのは川がカーブする外側で、「流れの速さ」が影響します。黄瀬川を調査している専門家は「川の形の変化」で水が流れる速さが変わり災害につながったとみています。

 <名古屋大学減災連携研究センター 田代喬さん>「下流の橋を架け替えて川幅を広げたために、非常に速い流れが作用して、橋脚の礎がえぐられるような形で落橋に至った」
 下流の川幅を広げると水が流れやすくなり、その上流部でも流れが速くなることで、橋脚や護岸に負担がかかった可能性があるのです。しかし、下流の川幅を広げる工事は災害を減らすために欠かせないものです。

 <名古屋大学減災連携研究センター 田代喬さん>「黄瀬川がもし改修していなくて、流れにくくなっていたら、7月に観測された以上に水位が上がっていた可能性もあるので、そうすると周辺の浸水がもっと広がっていた可能性もある」
 国交省によると川幅を広げる工事をしていなければ約330世帯が浸水し、110億円の被害が想定されたということです。川は、流木1本でも流れが変わり影響が出るほど繊細だと言います。大雨のおそれがあるときは川に近づかず速やかに避難することが大切です。

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黄瀬川大橋もちょうど湾曲した川の流れの外側にあたり、
橋脚に大きな圧力がかかったと思われる。

以前にも護岸が削られたことがあった。

黄瀬川橋は、
2011年11月から封鎖して2014年3月の開通まで橋の架け替えと
河道を広げる工事を行った。

沼津市側の護岸が狭くなっていたので水の流れが悪くなっていたが、
河道が広がったことにより、水の流れがスムーズになったことが
200m上流の黄瀬川大橋にも影響したのか。



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Posted by 清水町議会議員 松浦俊介 at 19:19 │地震・災害

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