<静岡県地方議会議長連絡協議会定期総会・政策研修会>日本の食文化
今日は、平成26年度静岡県地方議会議長連絡協議会定期総会・政策研修会が静岡であり、
議長、議会事務局長と出席。
県議会議長・副議長と県内の市町議会議長・副議長が集まる。
総会終了後の第1回研修会では、
「日本の食文化」と題して熊倉功夫・静岡文化芸術大学学長の講演があった。
熊倉学長は、「和食」文化の保護・継承国民会議会長で
平成25年12月の「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産登録に尽力された方である。
これまで無形文化遺産というと伝統芸能のようなものが多かったが、
2010年にフランス料理等が登録されたこともあり
和食の文化遺産登録の機運が高まった。
ただ、文化庁というのはそれまで食文化に関しては、
あまり文化としての対象にされてきておらず、
料理人が人間国宝になるようなこともなかった。
日本の食文化を文化遺産にすることの意義に
足元の食文化が危ないことが共通認識としてあった。
家族で食事をすることも少なくなり、一緒に家に住みながら一人で食べる。
さらには同じものさえも食べない。
家族ばらばらの食事。
食はだ地名コミュニケーション手段であり、
同じ食卓を囲んで家族のきずなを深め、
近所で餅をつくなど地域との結びつきの手段でもあった。
最近では、お節料理も作らず買ってくるようになってしまった。
日本人の食卓は、ここ150年で
箱膳→ちゃぶ台→ダイニングテーブル
と変遷した。
ちゃぶ台は、しつけの場所であり
箸の使い方など食の作法を学ぶ場であった。
一汁三菜が基本であるがお客さんが来た際などは二汁五菜となる。
また、その場合は、膳が二つとなり二の膳などに盛られたものは、
全部食べるのではなく持ち帰るのがマナーである。
酒の肴が吸い物で、ご飯と一緒に食べるのが汁である。
現在、日本では年間800万トンの食べ物が廃棄されている。
コメの生産量が850万トンなのでそれに匹敵している。
今後、こうした廃棄される食べ物を少なくしていき、
日本食を守る、環境を守ることが必要である。
日本は四季によって食事が変わり、
長い海岸線を持ち、素晴らしい環境で食材の宝庫である。
和食を伝えていくこと、箸を使うことによる繊細な感覚、
日本人らしさを伝えていくことが必要である。
どう伝えていくかは、給食が大切になってくる。
米飯給食や和食給食が必要である。
ただ、加熱できないので漬物は出せない。
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