<一般質問>市場化テスト導入の可能性

清水町議会議員 松浦俊介

2009年03月13日 19:05

【市場化テストの課題】

行政改革の痛みについては、後で取り上げる幼稚園・保育所のテーマでも取り上げて参ります。
それでは、行政改革について、具体的にひとつのテーマを取り上げて考えてみます。

最初の質問で触れました「18年指針」の中で国は「市場化テストの推進」を掲げ、地方公共団体の公共サービスについて、公共サービスの質の維持向上及び経費の削減の観点から、市場化テストの積極的な活用を図ることとしています。

市場化テストとは、「民でできるものは民へ」の基本姿勢の具体化や公共サービスの質の維持向上・経費節減等を図る方法で、官の世界に競争原理を導入し、官における仕事の流れや公共サービス提供のあり方を変える取り組みであります。

与党および一部野党の賛成で2006年5月26日に成立した『競争の導入による公共サービスの改革に関する法律』に基づきます。小泉内閣の構造改革の中で打ち出した施策の一つです。

総務省のHPを見ますと窓口業務について市場化テストの導入を検討しているところは結構あります。1月10日の静岡新聞の記事によりますと浜松市も、中区役所の窓口業務を対象に事業の可能性を探る予備調査に着手し、来年度から公正な入札を行う第三者機関の設置などの準備に掛かり、秋からの実施を目指す計画だそうです。

当町において窓口業務に市場化テストを導入した場合、どのようなことが課題として考えられるか伺います。
 
 
【答弁】住民生活課長

 想定される業務は、住民生活課窓口での戸籍謄本や住民票の写し、印鑑登録証明書、納税証明書等の受付及び交付といった行政サービスが考えられます。

 しかしながら、これらの行政サービスは、いずれも町民にとって身近で典型的な個人情報の証明のため、最も重要な個人情報をいかに保持するかが課題として考えられます。

 また、これらの窓口サービス参入に手をあげるノウハウを持った民間企業がどの程度あるか、どういった企業かなども研究する必要があるものと考えます。


【市場化テスト導入の可能性】

さまざまな課題があるように思いますし、先進自治体の中では、足立区など導入に向けてうまくいっていないところもあるようです。
今後、清水町が市場化テスト導入をどのように考えているか伺います。
 
 
【答弁】副町長

市場化テストは、公共サービスについても「民でできることは民に」という構造改革の手法として、内閣府が導入を推進しているもので、「民間に雇用を創出し、自治体は、新たに必要な事務事業に職員や予算を配置できるもの」として注目されており、公共サービスにも競争原理を導入し、質と効率性の向上を目的としていると承知しております。

今年の秋から、県内で初めて浜松市中区役所が窓口業務に市場化テストを導入し、行政サービスに民間参入を行うと伺っておりますので、当町とは取り扱う件数や人口など多くの面で規模等が違いますが、個人情報の管理、住民の受け止め方等を十分検証するとともに行政効果等を注視してまいりたいと考えております。

関連記事