<清水中学校>道徳公開授業
11月28日(金)の午後、清水中学校と清水小学校で
道徳の公開授業が行われた。
文部科学省・静岡県教育委員会・清水町教育委員会指定
平成25年度道徳教育総合支援事業、
平成26年度道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業研究発表会として
公開授業の後、清水小学校体育館で研究発表会が行われ、
その後、東京学芸大学教授の永田繁雄氏が講演を行った。
私は、公開授業では、清水中学校の1年3組のかけがえのない命について学ぶ
「スクープ写真」について見学した。
このテーマは、平成3年6月3日雲仙普賢岳の大火砕流の災害を扱ったもので、
取材に当たっていた報道関係者16名、
火山学者ら4名(クラフト夫妻と案内役、
警戒に当たっていた消防団員12名、
報道関係者に同行したタクシー運転手4名、
警察官2名、選挙ポスター掲示板撤去作業中の職員2名、
農作業中の住民4名の合わせて43名の死者・行方不明者と9名の負傷者を出す惨事であった。
今年9月の御嶽山の噴火でも多くの登山者が犠牲となったが、
この普賢岳で亡くなった報道関係者らは、
スクープ欲しさに避難勧告区域に勝手に入り込み取材を続けた。
結果的に同行していたタクシー運転手や
これを警戒すべく一旦後方に下がりながらも再度進出せざるを得なくなった消防団員、
警察官が、それぞれ巻き込まれる形で殉職した。
報道関係者の自分勝手な行動で
かけがえのない命を落とすことになってしまった具体的な事例をもとに
生徒たちは、命や危険から身を守るにはどうしたらいいか考えていた。
また、具体的に自分が危ないと思ったことを発表していた。
「しっかりと周りを見て行動する」「人の意見を聴く」など
生徒たちは、積極的に手を挙げて身を守るための自分の意見を言っていた。
清水小学校の全体会では、
教育長が、今回の研究主題
「夢や希望をもって力強く生きようとするこの育成」について
基本的な考え方を述べた。
町長が「元気な子供の声が聞こえる清水町」を目指している中において、
子育てしやすく、住み続けたくなるために教育は何が貢献できるか、
学びたくなる教育・授業づくりが今回の文科省等の指定につながったという。
コンパクトな町で地域と共に教育づくりを行い、
今後も町単独で幼稚園を含めて道徳教育を3年間進めていく。
最後に、県内外から参加した教職員の皆様に向けて
「清水町は来るものは拒まずなので清水町で働きたい方は校長へ転勤希望を出してください」と締めくくった。
講評では、「ふわふわ言葉」や「ナイスシーン」について取り上げていた。
お友達に優しい言葉をかける「ふわふわ言葉」や
お友達のよかった事柄を発表して評価する「ナイスシーン」について
傾聴や共感の姿勢が子どもたち同士や教師の中に培われているように感じた。
登下校時に積極的に挨拶をする子供に会う。
また、そうした子に出会えてうれしかったことを校長先生に伝えて欲しいと
私に頼んだお年寄りもいた。
学校と地域がこうした取り組みからより有機的なつながりになっていくように感じた。
永田教授の講演は、去年、西小学校でも聴いたが
またしてもダジャレ満載の講演で
どこがホントで、どこがギャグなのかわからない講演だ。
その中で、先生は、
2011年8月のニューヨーク・タイムズ紙で米デューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソンさんの研究が発表を紹介した。
そこには「米国で2011年度に入学した小学生の65%は、大学卒業時、今は存在していない職に就くだろう」とあった。
そうしたことからも答えのない議論する道徳、
活力ある道徳の授業を通して
心の活力、根っこの力のつけていく必要性を説いた。
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