<PA連携>ポンプ車の救命出動 一部公安委が「待った」
下記、10月31日の毎日新聞
*****************
<PA連携>ポンプ車の救命出動 一部公安委が「待った」
毎日新聞 10月31日(月)15時0分配信
救急車だけでなく、より現場に近い消防分署からもポンプ車を出動させ、先着した方が救命処置を始める「PA連携」と呼ばれるシステムを巡り、「消防車の目的外使用で道路交通法違反」と県公安委員会から物言いが付くケースが出ている。市民からの救急車出動要請に迅速に対応するための措置だが、実施を断念する消防本部もあり、総務省消防庁が実態調査に着手した。
同庁によると、PAはポンプ車と「アンビュランス(救急車)」の頭文字。ポンプ車には救急救命士などの資格を持つ消防隊員が乗り込むが、ポンプ車が先着した時でも患者の搬送は救急車が行う。
PA連携は95年の阪神大震災後、神戸市が試行したのが始まり。救急要請の増加で現場到着までの所要時間が長くなる中、救命率アップにつなげようと各地の自治体に広がり、09年時点で約6割の消防本部が実施している。消防庁がPA連携に積極的に取り組む計19消防本部の事例を調べたところ、ポンプ隊は平均6.1分で現場に到着し、救急隊より約3分早かった。
01年から実施している東京消防庁は「当初は『なぜ消防車が来るのか』といった苦情があったが、現在は理解を得られ、浸透している」と説明。実施件数はほぼ毎年増加し、昨年は全救急出動の2割余を占めている。
一方、松山市や高知市などは、道交法が壁となって実施できていない。消防車や救急車などを、サイレンを鳴らして緊急車両として走らせるには、都道府県公安委員会から緊急車両の指定を受ける必要があるが、公安委から「指定は消防活動のためで、目的外使用の恐れがある」などと指摘されたためだ。
松山市消防局は01年にPA連携を試行しようとしたが、公安委の指摘で中止した。「違反でないなら始めたい」と説明する。高知市消防局は「5年ほど前、実施に向け念のために県警に照会したところ、問題があると言われ、実施を見送った」と話す。
PA連携の緊急走行について警察庁は「本来予定している走行ではないが、許されると解している。各都道府県警の運用は承知していないが、消防機関との間で調整を図ることが重要だ」と説明。消防庁は「状況を詳しく調べたうえで、実施に向けた対応を警察庁と協議していきたい」としている。【合田月美】
****************
清水町消防署に確認したところ、
当町では交通事故や心肺停止、自損(自殺)などの重要事案では、
PA連携をしているという。
特に県公安委員会や総務省消防庁からの物言いもなく、
命にかかわる事案については、
今後も続けていくという。
関連記事